Menu

TOP

イントロダクション

ボサノヴァについて

ボサノヴァとは

ディスクガイド

ボサノヴァを弾き語る

その他のブラジル音楽

ジャンル解説

ディスクガイド

Others

総合インデックス

プロフィール

ディスクガイド > A

 これだけはチェックしておきたい重要アーティスト、おすすめアルバムをアルファベット別に紹介しています。

※クリックできないところにはまだデータがありません。

A

B

C

D

E

F

G

H

I

J

K

L

M

N

O

P

Q

R

S

T

U

V

W

X

Y

Z

 

アロイジオ・ヂ・オリヴェイラ
(Aloysio De Oliveira 1914-1995)

 ボサノヴァのイメージそのものと言っても過言ではない“エレンコ”というレーベルを作った重要人物。エレンコはクールで洗練されたボサノヴァサウンドを提示しただけでなく、セーザル・ヴィレーラ(Cesar Villela)というデザイナーが描き出したジャケットでボサノヴァのヴィジュアルを決定づけました。アロイジオはボサノヴァのミュージシャン達よりもかなり年長でボサノヴァ誕生期にはオデオンのプロデューサーでしたが、後に独立し“エレンコ”を設立。エレンコは商業的には成功せず短命に終わりましたが、その後もアロイジオは『エリス&トム』ジャヴァンのファーストなどMPBの重要なアルバムにも関わりました。

 エレンコのロゴ。白のバックにモノクロ写真や特徴的なレタリングと赤いアクセントを配したデザインは他のレコード会社のジャケットデザインにも影響を与えました。このシンプルさは実は予算があまり無かったため贅沢な写真等を使えなかったことから考え出された苦肉の策だったとも言われています。

アナ・カラン
(Ana Caram)

 ニューヨークのチェスキーレーベルからボサノヴァをテーマにしたアルバムを出し続けている女性歌手。歌声は少しジョイスをイメージするところがあるもののジョイスよりは和み系ボサテイストです。

『もうひとつのジョビン(The Other Side of Jobim)』(1992)

 タイトルが示すように超有名曲ではないが重要なジョビンの曲を歌った作品集。ここが少しボサノヴァをつっこんで聴いてきた人には嬉しいところ。逆にいうとボサノヴァ初心者には渋すぎる作品かもしれません。バックのサウンドもアナの歌もかなりクールなのはブラジルではなくNYで録音されたからでしょうか。アレンジは名ギタリスト、セルジオ・アサド。

アナ・ルシア
(Ana Lucia)

『アナ・ルシア・カンタ・トリスチ(Ana Lucia Canta Triste )』(1964)

 ボサノヴァ・ミュージシャンをアメリカに紹介するきっかけとなった有名な1962年のカーネギーホール・コンサートに出演した女性歌手アナ・ルシア。落ち着いた大人っぽい歌声を持った人ですがべたべたとした感じは無く、ボサ系の曲もマイナー系のスローな曲もクールに歌い上げます。選曲、サウンド共に派手さはないものの芸術性の高いクオリティの高いアルバム。

アントニオ・カルロス・ジョビン/トム・ジョビン
(Antonio Carlos Jobim / Tom Jobim 1927-1994)

 ジョアン・ジルベルトはボサノヴァの革命的演奏法を作りましたが、その奏法で奏でられるべき優れた楽曲がなければ全世界のリスナーを唸らせることは出来なかったことでしょう。(いくつかジョアンの作った曲はあるものの基本的にジョアンは作曲家というより演奏家というべき)しかし奇跡的に同時期のリオには天才コンポーザー、アントニオ・カルロス・ジョビンがいたのです。「イパネマの娘」「ヂザフィナード」「おいしい水」「メディテーション」「ワン・ノート・サンバ」等のボサノヴァの代表曲のほとんどが彼の作曲によるものといっても過言ではありません。とにかく美しくそして意外なコード進行とメロディを持った曲を数多く作った作曲家です。

『ウェイヴ(Wave)』(1967)

 まずは聴いておきたいジョビンの代表作品。ただしタイトル曲と「トリスチ」以外はカヴァーされることのあまりないこのアルバムのための曲で構成されており、そのことが全体のカラーを統一していて他の作品とは一線を画しています。このウルトラモダーンな未来的サウンドは永遠に古びることは無いでしょう。

『タイド(Tide)』(1970)

 ジャケット、サウンド共に『Wave』の続編のような印象を残す作品。ショーロの巨人ピシンギーニャの名曲「カリニョーゾ」のボサノヴァヴァージョンが異色。曲構成も『Wave』に似て有名曲は一曲目の「イパネマの娘」のみ。「Tema Jazz」では鬼才エルメート・パスコアルの変態的フルートソロが飛び出してきます。アレンジはデオダート

『ストーン・フラワー(Stone Flower)』(1970)

 『Tide』と同時期に録音された作品でこちらもアレンジはデオダート。アリ・バホーゾの著名曲「ブラジル」やシコ・ブアルキとの共作が2曲収録されていることにより、前の2作より少しブラジルテイストが強くなってきたことを感じさせます。とはいうもののサウンドは都会的で、これ以降あまり弾くことがなくなったエレピの音色がとても効果的に心地よく使われています。

『マチッタ・ペレ(Matita Pere)』(1973)

 一年後の『エリス&トム』でのエリス・ヘジーナとのヴァージョンとは少し趣を異にするアレンジで録音された「3月の水」から始まる作品。ジョビン自らが歌うこのヴァージョンもファンならぜひチェックしておきたいところ。全体的にオーケストレーション主体でいかにもボサノヴァなサウンドは無いものの、有名曲だけを聴いていたのではわからないジョビンの世界が堪能できる作品。

『ウルブ(Urubu)』(1976)

 冒頭一分に及ぶビリンバウ(バイーアの民族楽器)のソロに面食らっているうちに始まる、ミウシャとのデュエット曲「ボトゥ」の不穏な響き。スローなアレンジによる「リジア」等のヴォーカル曲に加え、後半の重厚なオーケストラパートなどジョビンのアルバム中最もダークな印象を残すアルバムながら、これも必聴と思わせる不思議な魅力を持ったハイクオリティな作品。

『テーハ・ブラジリス(Terra Brasilis)』(1980)

 アロイジオ・ヂ・オリヴェイラのプロデュース、クラウス・オガーマンのアレンジによるオーケストラによって代表曲、新曲を演奏した2枚組の壮大な作品。ブラジルの大地を感じさせるジャケットはエコロジストジョビンを表現しているかのよう。押しつけがましさの一切ない耳に優しいサウンドは、自然を愛し続けたジョビンならではの本物のリラクゼーションミュージックです。

『パッサリン(Passarim)』(1987)

 歌ものとしてはとても複雑な構成とコード進行を持った曲「パッサリン」をタイトルにしたカラフルな印象のアルバム。息子パウロ・ジョビンの曲を2曲、ファミリー・バンドのダニロ・カイミの曲、ジョージ・ガーシュインの曲等を収録。60歳を越えてなお尽きせぬ創造力が感動を呼ぶ傑作。

『イネーヂト(Inedito)』(1987)

 ある財団の依頼を受けジョビンが自らの望む通りに作らせてもらったという少し特殊な経緯を持つアルバム。1986年の来日時とほぼ同じメンバーによるバンダ・ノーヴァと共に録音された代表曲24曲はジョビンミュージックの集大成といってもいいでしょう。気心の知れたファミリーバンドをバックにリラックスして楽しそうに演奏するジョビンの姿が目に浮かぶようです。

『アントニオ・ブラジレイロ(アントニオ・ブラジレイロ)』(1994)

 スティングとのデュエット「ハウ・インセンシティヴ」を収録した遺作。「ソ・ダンソ・サンバ」「サーフボード」等の代表曲に加えドリヴァル・カイミの「マラカンガーリャ」「マリコチーニャ」、珍しいところではロー・ボルジスの「トレン・アズール」などを演奏。信頼するファミリーバンドに囲まれた録音はとても和やかでハッピーな雰囲気を生み出しています。

アストラッド・ジルベルト
(Astrud Gilberto 1940-2023)

 ジョアン・ジルベルトの最初の奥さん。『ゲッツ/ジルベルト』という超ヒットアルバムで「イパネマの娘」を歌っている人です。「イパネマの娘」のシングルカット時にジョアンの声が削除されそれが大ヒットしてしまったので、夫を差し置いて有名人になってしまいました。良い意味で素人っぽくそっけない歌い方が偶然ボサノヴァにマッチしていたというラッキーな人とも言えるかもしれませんが、独自の魅力を持っているのは確かです。

『おいしい水(The Astrud Gilberto Album)』(1965)

 国内盤では「おいしい水」というタイトルで発売されているファーストアルバム。無数にある彼女のベスト盤から聴くのも悪くはないですがせっかくオリジナルのかたちで再発されているので、これから聴くのをおすすめします。ジョビンの曲を中心に歌ったこのアルバムは、非の打ち所のない美しいアルバムでボサノヴァの最高傑作といっても過言ではありません。

『ザ・シャドウ・オブ・ユア・スマイル(The Shadow of Your Smile)』(1965)

 「カーニヴァルの朝」「トリステーザ」等のブラジルの曲と「ザ・シャドウ・オブ・ユア・スマイル」や「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」等の英語による映画テーマ曲が並ぶセカンドアルバム。ドン・セベスキー、クラウス・オガーマンらの流麗なアレンジの上で歌うアストラッドは、この時代にしか出せないはかなげな魅力を発揮しています。天国のようなボサノヴァを聴きたいならファーストと共にこちらもマスト。

『ルック・トゥ・ザ・レインボウ(Look to the Rainbow)』(1966)

 ジャズ界の鬼才アレンジャー、ギル・エヴァンスを迎えた重厚な響きを持つ作品。「ワンス・アポン・ア・サマータイム」「アイ・ウイル・ウェイト・フォー・ユー」の2曲のミシェル・ルグラン作品を収録。いずれもボサというより4ビート調の曲で、チェット・ベイカーを思わせるクールなアストラッドのヴォーカルとギル・エヴァンス・オーケストラの複雑な管楽器アレンジの融合が絶妙。「ビリンバウ」「ビン・ボン」等ブラジルの曲も一味違った味付けで楽しめます。

『ア・サーテン・スマイル・ア・サーテン・サッドネス(A Certain Smile, A Certain Sadness)』(1966)

 ボサノヴァ・オルガンの第一人者、ワルター・ワンダレーのトリオとの共演盤。“夏”を感じさせるエコーの効いたオルガンとアストラッドの爽やかなささやきヴォイスがリゾート気分を盛り上げます。特にマルコス・ヴァーリの「ソー・ナイス(サマー・サンバ)」は必聴。曲により入ってくるピアノ、ギターも彩りを添え、とにかく楽しいアルバムに仕上がっています。

『ビーチ・サンバ(Beach Samba)』(1967)

 ドン・セベスキー、エウミール・デオダートの職人的アレンジを施された、シコ・ブアルキ、マルコス・ヴァーリ、ルイス・ボンファの曲やジャズスタンダードを、もはや危なげの無い確固たるアストラッドテイストで歌うゴージャスでドリーミーなアルバム。ダバダバスキャットで歌われるジェラルド・クーニャ作のタイトル曲「ビーチ・サンバ」が心地良いです。

 

※クリックできないところにはまだデータがありません。

A

B

C

D

E

F

G

H

I

J

K

L

M

N

O

P

Q

R

S

T

U

V

W

X

Y

Z

 

 

Top

Google
Web novabossanova.com

Copyright (C) Ryuichiro Higashino all rights reserved