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 “ボサノヴァについて”の項を読まれた方の中には「あれ、カエターノってボサノヴァじゃないの」とか「ベベウ・ジルベルトは」と思われた方もおられることでしょう。“ボサノヴァについて”の項では意識的に主に50年代終わりから60年代にかけてのボサノヴァムーブメントの時期に活躍した(そして現在も活躍する)アーティストに絞って紹介しました。そこでここではボサノヴァではないけれどボサノヴァに興味を持ったリスナーなら気になるであろう“その他のブラジル音楽”について解説したいと思います。

MPB

 1964年にブラジルが軍事政権になることにより社会に緊張感が高まった事や、ビートルズ等の欧米の新しい音楽が流入してきたことによって平和な時代の象徴であるボサノヴァは衰退を余儀なくされました。それと入れ替わるように誕生したのがMPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)と呼ばれるジャンルです。音楽的にはほとんどボサノヴァに聞こえるものもあるしそうでないものもあり多種多様ですが、MPBにカテゴライズされるアーティストの大半はボサノヴァから多大な影響を受けています。ボサノヴァから影響を受けた若い世代のミュージシャンが欧米から入ってきた新しい音楽とブラジル固有の音楽を融合させた新しい音楽がMPBと考えてまず間違いないでしょう。ボサノヴァファンが一番違和感なく聴けるボサノヴァ以外のブラジル音楽がMPBだと思います。

Samba

 リオのカーニヴァルで奏でられる音楽がサンバということは多くの人が知っていても、ボサノヴァがサンバから影響を受けていると言うと意外に思う人は多いことでしょう。サンバはボサノヴァと違って現在もブラジル人に愛され続けている音楽で、演奏形態もカーニヴァルの多人数で打楽器を主体としたサンバから、小編成でしっとりした歌を聴かせるサンバまで多種多様です。ほとんどボサノヴァとそんなに変わらない静かなサンバもあります。実際ボサノヴァはリズム的にはサンバから派生したもので、ジョアン・ジルベルトは元々サンバを歌いたいために歌手になったのであり、彼のレパートリーにも多くのサンバが含まれています。ボサノヴァバチーダはサンバのリズムをギターに置き換えたものだとも言われています。

Instrumental

 ボサノヴァに多大な影響を与えたインストゥルメンタルミュージックとしてはショーロ(Choro)があります。ショーロは19世紀半ばにヨーロッパから持ち込まれたクラシックミュージックとブラジルの黒人系リズムが融合して出来たもので今でもリオで人気のある音楽です。ボサノヴァ第一号曲といわれる「Chega De Saudade」もジョビンがショーロからインスピレーションを受け書いたもの。ブラジル人はあまり歌の無い音楽は聴きたがらないという話もありますがクラシック、ジャズ系の演奏家、作曲家も世界レベルの人が沢山います。

Nordeste

 北東部地方(Nordeste/ノルデスチ)で生まれたフォホー、バイヨン、フレヴォなどもブラジルで大変人気のある音楽です。ボサノヴァとはあまり関係の無いように感じる素朴な質感のサウンドですが、リズムパターンとしてマルコス・ヴァーリは何度も取り入れているし、エドゥ・ロボ、ナラ・レオンらのアルバムでもノルデスチ系の曲を聴くことができます。

近年のブラジル音楽(contemporary)

 その他バイーアで爆発的に流行したアシェー(Axe)や欧米から入ってきたロック、ヒップ・ホップ、R&B、テクノなども若者を中心に広く聴かれています。クラブミュージックとしてはブラジル産ドラムンベースも世界的に認知されています。もちろんこれらのテイストとボサノヴァやMPBをミックスしたサウンドも先鋭的なアーティスト達によって作られていて興味深い展開を見せています。

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