ボサノヴァを弾き語ろう!
さて、せっかくボサノヴァに親しんできたことでもありますし、できれば憧れのボサノヴァ弾き語りに挑戦してみましょう。
まずは楽器を購入
これが無ければ何も始まりませんのでまずギターを購入しましょう。ポイントはいわゆるクラシック・ギターを購入すること。学校の音楽室にあったネックの幅が広くてナイロンの弦が張ってあるやつです。スチール弦のフォーク・ギターで練習出来ないことはないですけどボサノヴァのコードを押さえる為と柔らかい響きを得るためにはクラシック・ギターの方が向いています。最初は2〜3万円位の入門用のものでも充分練習できると思いますよ。
(写真のようなかたちのギターを用意してください)
ボサノヴァコードの構造
ギターの初歩的な弾き方はここでは割愛させていただきます。とりあえずテンションの無い普通のCとかAmとかは弾けるものとして話を進めたいと思います(ここまでは数多ある教則本でフォローできるはずですよね)。ここからが本題となるわけですが、一般的に僕たちが普段耳にする現代のポピュラー・ミュージックのコードにはあまりテンションが含まれていませんよね(テンションとはCとかAmとかというコードにCmaj7(9)とかAm7(9)とかいう付加記号がついたものです)。ボサノヴァのコードには基本的にこのテンションが入ったコードが使われています。例えばCmaj7(これはテンションコードではないのですが)というコードはCというドミソの和音にシの音が入ったドミソシの和音です。ドとシを同時に鳴らすと不協和音になるのですがコードの中でひとつくらいの不協和音は逆にサウンドをリッチな響きにするマジックがあるのですね。ボサノヴァでは基本的にこのドミソシというような4つの音で構成されたコードを使用することを覚えてください。最初は少し難しく思うかもしれませんがそんなに多くの種類があるわけではないので早めに慣れてしまいましょう。初心者の人ですと逆に先入観が無いだけ慣れるのが早いかもしれません。ギターには6本も弦が張ってあります。せっかく6本も弦があるのですからCのような3つの和音よりCmaj7(9)やCmaj7(9)みたいな4つの音で構成されたコードを弾いてみましょう。このことがボサノヴァ感覚を体感するポイントです。
ボサノヴァの右手
前記のコードの話は左手の押さえ方でしたがもうひとつのポイントは右手の弾き方です。ボサノヴァの弾き方はピックを使わないストロークしない弾き方です。親指でベース音(ルート音)を一定のテンポで鳴らしつつ人指し指、中指、薬指でその上部の三つの弦を同時にリズミカルに弾きます。基本的に親指は6弦か5弦、人指し指、中指、薬指はそれぞれ4弦、3弦、2弦を弾きます。(3弦、2弦、1弦の時もあります。)
ギターのポジション
ボサノヴァを弾こうとするときギターはクラシック・ギターのような左足にギターのくぼみを載せるかまえではない方がかっこいいかもしれません。クラシック的なポジションで弾くボサノヴァ・MPBアーティストもあまり見たことありませんしね。(ただしナラ・レオンはクラシックギター的なポジションで弾いていました)
右手のかたち
右手は決してブリッジにのせないでください。フォークギターの教則本なんかにはブリッジにのせて固定するように書いてるのがありますが、ボサノヴァはどちらかというとクラシック的なかたちです。手首は弦の上で浮かせておいてください。かといってまるっきりクラシックの弾き方かというとそうでもない。親指はクラシックのような人指し指、中指、薬指と同等の爪の音が主体の音ではなく、もう少し指の腹を使ったベースっぽい音を出してください。そうするには親指を弦と平行に近いかたちにする必要があります。手の位置は人によって様々です。バーデン・パウエルなんかはおもいっきりブリッジに近いところで歯切れのいい音を出しますし、ホーザ・パッソスは14フレットの上のあたりで弾いてたりします。これは自分の好みで「いい音」だと思うポジションで弾けばいいと思います。
左手のかたち
右手もフォークやエレキのようにネックを鷲掴みにするかたちではなく、クラシックやジャズ的な親指がネックの真裏に常にあるかたちです。ボサノヴァのコードを押さえようとすると自然とこうなっていることと思います。ですからあまりにも低い位置にネックがあると弾きにくいと思います。(ただしコードによっては鷲掴みっぽくする方が弾きやすい場合もあります)
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