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 これだけはチェックしておきたい重要アーティスト、おすすめアルバムをアルファベット別に紹介しています。

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エドゥ・ロボ
(Edu Lobo 1943-)

 エリス・ヘジーナが歌ってヒットした「ウッパ・ネギーニョ」「アハスタォン」の他「ポンテイオ」「ヘザ」「カーザ・フォルチ」等多くのアーティストにカヴァーされる名曲を多数作ったエドゥ・ロボ。彼の作品の特徴は北東部のリズムであるフレヴォやシランダを取り入れた独創的なサウンドと一風変わったメロディライン、そして楽天的なボサノヴァの歌詞とは正反対の社会派の歌詞で、ほとんどの曲がダークかつマイナーな曲調。80年代以降は映画音楽や舞台音楽の作曲家として活動がメインとなっています。

『エドゥ・ロボ・ポル・エドゥ・ロボ(Edu Lobo Por Edu Lobo)』(1964)

 タンバ・トリオをバックに自作を歌うデビュー・アルバム。「ヘザ」「アハスタォン」等のヒット曲を中心に既に確固たるオリジナリティを発揮。ボサノヴァの名門エレンコからのリリースでルイス・エサのアレンジ等はボサノヴァ・テイストながら、エドゥの作る曲は他のどのボサノヴァ・アーティストにも似ていない不思議な響きを持っています。

『エドゥ&トム、トム&エドゥ(Edu and Tom/Tom and Edu)』(1981)

 タイトル通りトム・ジョビンと共に録音した1981年の名盤。ジョビンの作品とエドゥの作品がほぼ交互に収録されています。ヴォーカルも交互に取っています。一言で言えば「渋い」作品。基本的にバックはアコースティック楽器のみですが、60年代のボサノヴァとは少し肌触りは違います。『エリス&トム』のエドゥ版といえばわかりやすいでしょうか。大人の男の世界。

エウミール・デオダート
(Eumir Deodato 1943-)

 彼はボサノヴァアーティストというより、アメリカで大成功したアーティストという認識の方が高いと思いますが、彼がブラジル時代にアレンジしたボサノヴァを僕たちは無意識に聴いています。ナラ・レオンやクアルテート・エン・シー、マルコス・ヴァーリの歌声に聴き入っている背後で奏でられるアレンジは、デオダートによるものである可能性が高いのです。ヘンリー・マンシーニが書いた理論書などを頼りに独学で管弦楽アレンジを修得した時、彼はなんとまだ十代でした。ロックアーティスト、ビョークがストリングスアレンジに彼を起用したのは記憶に新しいとこです。

『無意味な風景(Inutil Paisagem)』(1964)

 それまでにもすでにかなりの数のボサノヴァ名盤のアレンジを手掛けていた彼の22歳の遅すぎたデビューアルバム。全曲ジョビンの作品ですが彼独自のクールなアレンジによって聴きなれた曲がまったく別の曲のように生まれ変わっています。アレンジャーの作品ということでどう聴けばいいのか戸惑うかもしれませんが素直にこの心地好いサウンドに身をまかせましょう。

 

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