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 これだけはチェックしておきたい重要アーティスト、おすすめアルバムをアルファベット別に紹介しています。

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ワルター・ワンダレイ
(Walter Wanderley 1932-1986)

『バトゥカーダ(Batucada)』(1967)

 ボサノヴァオルガンの第一人者。彼の名前をポルトガル語的にカタカナ化すると“ヴァウテル・ヴァンデルレイ”になってしまって発音しにくいので、英語読みのワルター・ワンダレイでいんじゃないでしょうか。オルガンの音色ってどうしてこんなに夏に合うのでしょう。このアルバムなんかはまさに子供の時に行ったプールで流れていた音楽のようなイメージ。タイトル曲の「バトゥカーダ」をはじめ「小舟」「ウエイヴ」「彼女はカリオカ」等、夏を感じさせるボサの代表曲に加え、ゲーンズブールの「さよならを教えて」なんかも演奏。マルコス・ヴァーリがギターで参加しています。

ヴァンダ・サー
(Wanda Sa )

 近年ではすっかり貫録ある体格(笑)、歌声になってしまいましたが、初期の作品はこれぞボサノヴァといえるウイスパーヴォイスで聴衆を魅了しました。ライヴ盤などを聴くと彼女が歌いだした瞬間、男性客が一斉に溜息をつくのが聞こえてきそうなほど魅力的な声です。というか不安定な歌唱力が結果的にそんなフィーリングを生み出しているという感じでしょうか。アストラッド・ジルベルトが好きなひとは彼女もマストです。

『ヴァガメンチ(Vagamente)』(1964)


 ヴァンダ・サーのヴォーカルの魅力とデオダートのアレンジによる全盛期ボサノヴァサウンドの魅力が渾然一体となった女性ヴォーカルファン必聴盤。カラフルなワンピースを着てギターを手にし海岸を歩くジャケットが、でき過ぎと思える程ボサノヴァのイメージを体現した奇跡的な一枚。

ヴァンダ・サー&セリア・ヴァス(Wanda Sa & Celia Vaz)『ブラジレイラス(Brasileiras )』(1996)

 『ヴァガメンチ』から約30年後のこのアルバムは『ヴァガメンチ』とは別人のような堂々とした歌唱力でボサノヴァ&MPBのちょっと隠れた名曲っぽい曲をたくさん歌っています。相方のセリア・ヴァスはバークレー出身の女性ギタリスト。ヴァンダ自身が弾くギターに寄り添うようにセンスのよいフレーズを挿入し曲を引き締めています。他にもゲストでクアルテート・エン・シー、ガル・コスタ、ジョイス、ナナ・カイミら親友達も参加。特筆すべき点は基本的にギターとパーカッションしか入っていないところで、ガンザ(シェイカー)のアクセントなどを研究するのにもうってつけです。

 

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