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これだけはチェックしておきたい重要アーティスト、おすすめアルバムをアルファベット別に紹介しています。
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エドゥアルド・グヂン
(Eduardo Gudin 1950-)【MPB】
『エドゥアルド・グヂン&ノチシアス・ドゥン・ブラジル(Eduardo Gudin & Noticias Dum Brasil
)』(1995) エドゥアルド・グヂンはサンパウロのシンガー&ソングライター/ギタリスト。このアルバムは95年の作品で、モニカ・サウマソらも参加しています。とにかくグヂンの書く曲が素晴らしい。基本的にはボサノヴァと言ってしまっていいと思うのですが、リオやバイーアの、夏、海、真昼、的な感じは無く、いかにもサンパウロらしい都会的でクールなサウンドです。コーラスのコード感覚も複雑で、全体的に知的なイメージなんですが決してこむずかしくはなく、考えられてはいるけど頭だけで作っていない肉体性も感じられます。ジョビン亡き今、彼の音楽性を継ぐことができるのはエドゥアルド・グヂンなのではないでしょうか。
エギベルト・ジスモンチ
(Egberto Gismonti 1947-)【Instrumental】
『アントロジーア(Antologia)』
この人はエクスペリメンタルな音楽が好きな人ならブラジル音楽ファンならずとも聴いておくべき才人。ギタリスト、ピアニスト、作曲家であり歌も歌う、というとジョビンと守備範囲が似ているように思われるかもしれませんがジョビンのようななごみ度はほとんど無く、美しい曲も前衛的な曲も非常にハイテンション。テクニックも超絶技巧派でプログレファン、ジャズファンにもとても人気があります。ドイツECMからもアルバムをリリースしている彼ですが、この72〜86年の二枚組ベストはブラジルEMI音源からの選曲。やはりECM作品よりもブラジル色が濃く、インスト作が多い彼の珍しい歌ものも収録されています。
エリス・へジーナ
(Elis Regina 1945-1982)【MPB】
MPBを代表する女性歌手。小柄な体からは想像もつかないほど強烈なエネルギーを発散する歌声は多くのブラジル人を魅了しました。しかも曲に合わせて内省的な表現も得意とする天才としか言い様のない表現力は唯一無二。エドゥ・ロボやイヴァン・リンス、ミルトン・ナシメント、ジョアン・ボスコら現在では大御所のMPBアーティストの楽曲をいち早く取り上げ聴衆に紹介した功績も多大。
『エリス・へジーナ・イン・ロンドン(Elis Regina In London
)』(1969)
ヨーロッパ・ツアー中のロンドンでたった一日で録音されたという奇跡的なアルバム。「ウッパ・ネギーニョ」「ザズエイラ」というお馴染みのレパートリーが並びますが、目玉はなんといってもホベルト・カルロス作「シ・ヴォセ・ペンサ」。とにかくグルーヴィーで、一聴しただけで虜になってしまいます。
『エリス&トム(Elis & Tom
)』(1974)
ジョビンの好サポートによりエリスの「静」の部分が浮き出たボサノヴァ名曲集。非常にダウナーな作品なので上記『イン・ロンドン』等の「動」の部分が気に入った人には地味過ぎるように感じられるかもしれませんが、聴けば聴くほど味わい深い大人の世界です。一曲目「三月の水」は多数存在するこの曲の模範となるべきベストヴァージョン。
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